コンテンツマーケティング効果測定で迷う時の月次シート

コンテンツマーケティングを続けているのに、月末になると「結局、効いているのか分からない」と感じることがあります。

アクセス数は少し増えた。検索順位も少し動いた。けれど、問い合わせや商談にはまだつながっていない。そんな時に、記事を増やすべきか、直すべきか、しばらく待つべきかで迷います。

コンテンツマーケティング効果測定は、難しいレポートを作る前に、月次シートで記事ごとの次の一手を決める作業です。PVだけを見ると判断がぶれます。表示回数、クリック、問い合わせ前の行動、次に直す一カ所を同じ行に並べると、直す場所が見えます。

月次シートの基本形

最初に作るシートは、複雑でなくて大丈夫です。記事ごとに一行だけ使い、毎月同じ順番で数字と判断を残します。

並べる六つの列

列は、記事URL、表示回数、クリック、問い合わせ前の行動、次に直す一カ所、待つか直すかの六つです。表示回数とクリックはGoogle Search Consoleで見ます。問い合わせ前の行動は、資料ページへの移動、料金ページへの移動、LINE登録、フォーム到達、社名検索の増加など、自社で見られる範囲から一つ選びます。

  • 記事URL
  • 表示回数
  • クリック
  • 問い合わせ前の行動
  • 次に直す一カ所
  • 待つか直すか

そのまま(軽微)数字が粗くても、同じ形で三か月並ぶと、増やす記事と直す記事を分けやすくなります。

記事単位で見る理由

サイト全体のPVだけを見ると、どの記事が役に立っているのか分かりません。トップページや古い人気記事が数字を押し上げて、問い合わせにつながる記事の変化が隠れることがあります。

記事単位で見るのが基本です。ひとつの記事が、表示されているのか、クリックされているのか、読まれた後に別ページへ動いているのかを分けます。

たとえば「費用」「事例」「比較」「選び方」の記事は、問い合わせにつながりやすい読者が来やすいです。こうした記事でクリックや料金ページ移動が出ているなら、PVが少なくても優先して直します。

数字と行動の切り分け

効果測定で混ざりやすいのが、流入の数字と事業に近い行動です。表示回数やクリックは入口の数字です。問い合わせ前の行動は、読者が検討を進めたかを見る数字です。

表示回数があるのにクリックされない

表示回数があるのにクリックが少ない記事は、検索結果には出ているのに、選ばれていない状態です。この場合、本文を全部書き直す前に、タイトル、メタ説明、冒頭の答えを見ます。

検索した人が知りたい言葉と、タイトルの約束がずれていないか。メタ説明が抽象的すぎないか。冒頭で結論が遅すぎないか。ここを一カ所だけ直します。

たとえば「コンテンツマーケティング 効果測定」で表示されているのにクリックされないなら、「分析の重要性」よりも「月次シート」「見る順番」「直す判断」のような具体物が見える方が押されやすくなります。

クリックはあるのに行動がない

クリックはあるのに、料金ページ、事例ページ、問い合わせ前の案内へ進まない場合は、本文の途中で次に読む場所が見えていない可能性があります。

この場合は、記事末尾だけにリンクを置くのではなく、読者が迷う場所に内部リンクを置きます。たとえば、効果測定の数字を見た後に投資判断をしたい読者には、コンテンツマーケティングの費用対効果を高める記事改善が次の確認先になります。

クリック後の行動がない記事は、内容が悪いとは限らず、次の判断材料が遠いだけのことがあります。まずは内部リンク、見出し直下の短い答え、次の案内文を見ます。

行動はあるのに問い合わせがない

料金ページや事例ページには進んでいるのに問い合わせがない場合、記事だけを直しても限界があります。読者はすでに検討しています。止まっているのは、サービスページ、料金の見せ方、相談前の説明かもしれません。

ここで記事を増やすと、問題が薄まります。月次シートには「記事は待つ」「サービスページを確認」と書きます。コンテンツ側ではなく、受け皿側を見ます。

待つ記事と直す記事

効果測定で大事なのは、全部を直さないことです。公開したばかりの記事、表示が出始めた記事、行動がある記事では、見る場所が違います。

公開直後は待つ

公開から数日、数週間の記事は、表示回数が少なくてもすぐ失敗と決めません。検索に認識されるまで時間がかかることがあります。特に運営規模の限られたサイトでは、最初の一か月は数字が薄いことも普通です。

ただし、待つだけにしないため、次に見る日を決めます。月次シートの「待つか直すか」に「待つ、翌月確認」と書きます。何となく放置するのではなく、確認日を決めて待ちます。

表示ありクリックなしは直す

表示回数が出ているのにクリックが少ない記事は、検索結果での見え方を直します。まずタイトルかメタ説明のどちらか一つだけです。同時に本文全体を変えると、何が効いたか分からなくなります。

タイトルを直す時は、抽象語を減らします。「改善策」「判断軸」「ポイント」だけではなく、月次シート、料金表、事例ページ、フォーム到達など、読者が触れるものを入れます。

クリックあり行動なしは内部リンク

クリックがあるのに行動がない記事は、本文中の橋を見ます。読者が「なるほど」と思った後に、次のページへ進む理由があるかです。

内部リンクはSEOのためだけではありません。読者が次に何を判断すればよいかを示す案内です。効果測定の記事なら、数字の読み方を説明した後に、費用対効果や投資判断の記事へ一度だけつなげます。リンクを増やしすぎると、かえって迷います。

月末に見る順番

月末の確認は、長くしすぎない方が続きます。最初は30分で十分です。全記事を見るのではなく、直近三か月に公開した記事と、表示回数が出ている記事だけを見ます。

確認対象の十本

まず十本だけ選びます。直近公開の記事、表示回数が増えている記事、問い合わせにつながりやすいキーワードの記事です。全記事を見ようとすると、古い記事や関係の薄い記事まで気になり、判断がぼやけます。

十本をシートに並べたら、表示回数がある順に見ます。クリックがない記事はタイトル。クリックがある記事は内部リンク。行動がある記事は受け皿ページ。こうして見る場所を変えます。

一記事一カ所だけ直す

一度に、タイトル、見出し、本文、行動案内、画像、内部リンクを全部変えない方がよいです。直した後に何が効いたか分からなくなります。

月次の効果測定では、一記事につき一カ所だけ直し、翌月に同じ列で見ます。派手な改善より、判断できる改善を優先します。

たとえば今月はタイトルだけ、翌月は内部リンクだけ、その次は行動案内だけ。小さく直すほど、次に何を続けるか決めやすくなります。

もう一つ大切なのは、空欄を悪い結果として扱わないことです。問い合わせ前の行動がまだ取れていないなら、計測できていないだけか、読者がまだ検討前なのかを分けます。空欄の理由を一言残すだけで、翌月に同じ迷いを繰り返しにくくなります。記録は短くて十分です。

記事の役割別の見方

同じコンテンツマーケティングの記事でも、役割が違えば見る数字も変わります。初めて知る人向けの記事、比較している人向けの記事、問い合わせ前に読む記事を同じ点数表で見ると、判断を間違えます。

知る記事の役割

「コンテンツマーケティングとは」「始め方」「メリット」のような記事は、すぐ問い合わせを増やすより、読者に全体像を渡す役割があります。ここでは、表示回数、クリック、次に読まれた記事を見ます。

基礎を知る段階の読者には、いきなり投資判断を迫らない方が自然です。全体像を補う記事としては、コンテンツマーケティングとは何かを整理した記事のような入口へ戻すこともあります。

比べる記事の役割

「会社」「事例」「費用」「効果測定」のような記事は、読者がすでに検討に入っていることが多いです。ここでは、クリックだけでなく、事例ページ、料金ページ、問い合わせ前の案内へ進んだかを見ます。

比べる記事で表示回数があるのにクリックが少ないなら、タイトルの約束を具体化します。クリックがあるのに行動がないなら、本文中の判断材料が足りません。記事の役割ごとに見る場所を分けるだけで、月次シートの判断はかなり楽になります。

問い合わせ前の記事

問い合わせ前の記事は、読者の不安を減らす役割です。料金の目安、対応範囲、初回相談で分かること、事例の読み方などを扱います。ここではPVより、問い合わせフォーム到達、料金ページ閲覧、社名検索のような行動を見ます。

SEO経由の問い合わせを増やす記事設計は、SEO集客で問い合わせを増やす記事設計ともつながります。月次シートでは、検索で見つかった後にどこで止まっているかを記事単位で確認します。

シートに残す判断文

数字だけを残すと、翌月に見返した時に理由を忘れます。月次シートには、短い判断文も残します。

よく使う四つの文

判断文は長くなくて構いません。たとえば次のような四つで十分です。

  • 表示あり、クリックなし。タイトルを具体化
  • クリックあり、行動なし。中盤に内部リンク
  • 行動あり、問い合わせなし。サービスページ確認
  • 公開直後のため翌月まで待つ

この文があると、翌月の自分が助かります。数字の良し悪しではなく、次に見る場所を決めているからです。

チームで見る時の注意

外注先や社内メンバーと見る場合も、まず同じシートを見ます。感覚で「この記事は弱い」と話すより、表示、クリック、行動、次の修正を同じ行で確認した方が話が早いです。

記事を書いた人を責めるための表にしないことも大切です。効果測定は、誰が悪いかを決める作業ではありません。読者がどこで止まったかを見つける作業です。

今日の一歩

来月の月次は、十本ぶんだけシートに並べてみてください。列は、記事URL、表示回数、クリック、問い合わせ前の行動、次に直す一カ所、待つか直すかです。1か月後に同じ列で見直すと、増やす記事と直す記事が自然に分かれてきます。

数字が少なくても構いません。空欄が多いなら、まだ待つ記事だと分かります。表示があるのにクリックがないなら、タイトルや説明を直します。クリックがあるのに行動がないなら、本文中の内部リンクを見ます。

コンテンツマーケティング効果測定は、きれいなレポートを作ることではありません。来月、どの記事を一カ所だけ直すかを決めることです。月次シートに残すだけで、新規記事を増やす前に見るべき場所がはっきりします。

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パーソナルビジネスブレインズ・グループ代表。マーケティング支援事業(アタマーケ・ラボ)、起業支援事業(起業18フォーラム)など、多数の事業を展開中です。
About 新井 一
パーソナルビジネスブレインズ・グループ代表。マーケティング支援事業(アタマーケ・ラボ)、起業支援事業(起業18フォーラム)など、多数の事業を展開中です。