「コーチング」で食べていけるのでしょうか?誰も言わない本音
コーチ業界とは、上位5%のコーチが、市場の95%以上のシェアを持つ業界。つまり、95%のコーチが、5%の市場を取り合っている。ちょっとしたスキルの差が、大きな結果の差になっている職業なんですよね。
実際多くのコーチが、独立系ではありません。プロコーチを名乗っている人は多いですが、実際はどこかのスクール講師であったり、ブランドの傘下で、サラリーマンと変わることのない仕事をしています。海外では「食べていけない資格」の代名詞になってしまっているほど。コーチは増えているのですが、食べれない人も増えているのです。
このような状況になってしまう最大の原因は、「コーチングのスキルとマーケティングのスキルは全く違う」という現実があるからです。ブランディングはもちろんのこと、ターゲッティング、そしてコーチだからこそ必要となるさまざまな自分を魅せる技術が、コーチングのスキルとは異なるからなのです。
実際にクライアントが取れているコーチは、何が違うのか?
実際にクライアントが取れているコーチを見ていると、保険のセールスやこれまでの経験から、そのような人を惹きつける能力や技術を元々兼ね備えている人が多くいます。そのような人は、資格を取る前にクライアントさんがついてしまうくらいの勢いで、一気に駆け上がってしまうのです。
コーチングは、取り扱う内容にもよりますが、平均的には45分ずつ、月に2回ほどのセッションを行い、2万円から3万円くらいをもらうのが相場です。そう考えれば、食べていけない職業ではありません。コーチングで食べている人がほとんどいないという現状は、クライアント取ることができないからだとも言えます。
プロフィールの見せ方、セミナーの組み立て方、情報発信の仕方、そして、お客様を大切に想い応援するコーチングマインド、自己基盤。独立系コーチになるには、そのすべてが必要です。独立系のコーチたちは、そのような能力を身につけている人たちなのです。
身の周りのコーチが語る本音
『コーチングという仕事で、食べていけると思う?』とたまに仲間に訊くことがあります。私自身も、よく訊かれる質問です。もちろん、私は「はい」と答えています。私の周りにいるたくさんの人が、「コーチングで生きていく」と決めて独立しています。「無理」と言う人もいます。サラリーマンの方が楽だ、と。確かにそうかもしれません。クライアントを取り続けることなんて、普通に考えたら大変なことです。
でも実際、実力のあるコーチは多くのクライアントに恵まれ、毎日、好きな仕事をしています。私の師匠もコーチングの収入で生活しています。一緒に活動しているコーチも、集合型スクールなども取り入れ、着実にクライアントさんを増やされています。実際、不可能なことではないのです。
コーチは素晴らしい職業だからこそ
このコラムで、プロコーチとして食べていく難しさをお伝えしたい訳ではありません。自分の好きなことをし、好きなクライアントを応援できるプロコーチという仕事は、大変素晴らしい仕事であり、やりがいのある仕事だと思っています。それだけに、多くのプロコーチが成功できることを願わずにはいられません。独立して食べていくには、必要な事は決まっていますし、プロコーチを目指すような人はそれを習慣化し、続けることができる人たちだと思っています。
自分のために時間を使い、それが結果的にクライアントの幸せにつながる。それがコーチという職業だと思います。クライアントが幸せになれば、それはビジネス的に考えてもあなたの財産となります。ゆるぎないあなたの実績です。
一方で、あなたを使う他人の夢のため、団体のために時間を使い、5年後に、もし「もう結構です」と、ポイッと捨てられてしまったら、あなたには何が残るでしょうか? わずかばかりの貯金。それも確かに大切ですが、得られるものははるかに小さい気がするのです。副業ならまだ良いですが、フリーランスとして独立した上で人の団体に属して仕事を得ている状況とは、実は、とてもリスクの高い環境なのです。
自分のお城で、自分のために、そしてもちろん自分のクライアントのために時間を使うこと。その環境整えることがコーチとしての真の自己実現であり、成功であると私は考えています。たくさんのコーチたちと共に、その夢を実現していきたいと考えております。コーチ自身がもっと自分自身を信じられるようになって、やりたいことをやって生きていくことができ、クライアントを支援できるようになるために、頑張りたいと思います。
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