AIで書いた記事は落ちるのか|8月のGoogleアップデートで起きたこと

AIの下書きを公開前に読み直している人

8月18日から21日にかけて、Googleがスパムアップデートを実施しました。全言語、全地域が対象です。

そのあと海外のSEO業界から、生成AIで自動投稿していたサイトが軒並み順位を落とした、という報告が相次ぎました。「AIで書いた記事は落ちる」と読めますが、Googleはそうは言っていません。

落ちたサイトと落ちなかったサイトの間には、報告を読むかぎり、はっきりした違いがありました。

何が対象だったのか?

Googleは今回のアップデートについて、AIが書いた記事を狙ったとは説明していません。AIを使って書くこと自体は、前からポリシーで認められています。

Googleが対象にしているのは、順位を取るためだけに大量に作られたページです。これを「規模を利用したコンテンツの不正利用」と呼んでいます。人が書いたか機械が書いたかではなく、何のために何本作ったかを見ています。

報告されている傾向ははっきりしています。公開する前に人が手を入れていたサイト、つまり事実を調べ直し、言い回しを直し、構成を組み替えていたサイトは、影響が小さかったそうです。逆に、下書きから公開までを自動で回していたサイトほど、下げ幅が大きくなっていました。

5月に、Googleはスパムポリシーの一文を書き換えていた

見落とされている動きがあります。2026年5月15日、Googleは検索スパムポリシーの書き出しを書き換えました。「Google検索の生成AIの応答を操作しようとする行為」が、スパムの定義に加わっています。

それまでは、検索順位を操作することがスパムでした。そこが、この5月に変わりました。AIの回答に出るために操作することが並んだからです。8月のアップデートは、この文言が入ってから最初の大きな取り締まりになります。

AI検索に出るために記事を量産する。この方法は、5月の時点で、Googleが名指しで禁止した側へ移っていました。

自分のサイトで、先に見る3つ

今週のうちに、次の3つを見てください。

公開前に、最後まで読んでいるか

下書きをAIに作らせること自体は、今回のアップデートで問題になっていません。分かれ目は、そのあと人が読んだかどうかです。

ここで言う「読む」は、誤字を探すことではありません。書いてある事実が本当か、自分の商売と食い違っていないか、読んだ人が次に何をすればいいかわかるか。この3つを見てから公開してください。

同じことを言っている記事が、何本あるか

AIに書かせると、言葉は毎回変わっても、構成と結論が同じ記事が並びます。3本読んで同じ話に見えたら、1本にまとめてください。

本数を減らすのは怖いかもしれません。ただ、同じテーマで何本も持っていると、検索でお互いに食い合います。

その記事にしか書いていないことがあるか

料金の決め方、断ったときの条件、自分の地域でしか起きないこと、実際に使った手順。こういうものは、AIに聞いても出てきません。1本につき1つ入っていれば、量産された記事とは別のものになります。

同じころ、読者が情報源を指名できるようになった

同じ時期に、もう1つ動きがありました。Googleの「優先情報源」です。読んでいる人が「このサイトを優先して出して」とGoogleに登録できる機能で、すでに全世界、全言語で使えます。

Googleの発表では、すでに34万5000件を超える情報源が登録されていて、そこはクリックされる確率が2倍だそうです。

あわせて、AI ModeとAI Overviewsの中に、記事リンクの横並びのカルーセルが出るようになりました。動きの速いテーマで出ます。カードに入るのは、画像、見出し、情報源の名前、公開日の4つです。

このうち画像と見出しと公開日は、こちらで決められます。AIの回答の中にアイキャッチがそのまま並ぶので、小さく表示しても文字が読める画像かどうかで、クリックの数が変わります。

読者にお願いできることも増えました。メルマガやSNSで「Googleの優先情報源にうちを入れてください」と伝えてください。登録するのは読む人の側の操作なので、こちらからは頼むしかありません。

順位が急に取れなくなったら、ツールの側を見る

3つ目です。7月のテストを経て、8月から、Google検索の外部リンクがそのまま相手のサイトへ飛ばなくなりました。検索結果のリンクを押すと、`google.com/goto` を経由してから相手のサイトへ飛びます。

Googleの説明では、悪用に対する技術的な対策です。この変更で困るのは、検索結果を機械で読み取っている側だけです。順位計測ツール、検索結果を取得するAPI、自作のスクリプト。行き先のURLを取り出すのに、これまでの何百倍もの通信が必要になりました。

各社の表明は分かれています。SE RankingとSemrushは、順位データに影響はないとしています。Ahrefsは一時的なデータの不整合を認めて修正中です。SerpAPIは複数の製品で影響が出ていると表明しました。

Search Consoleは、これまでどおり使えます。それが、いま確かな数字の出どころです。順位が急に動いたように見えたときは、ツールの数字とSearch Consoleを並べてください。ツール側の都合で動いているだけのことがあります。

3つとも、向きは同じ

量を作って順位を取る方法に、Googleが線を引きました。そのかわり、読んでいる人が名前で指名する仕組みが全世界で動き出しました。そして、順位という物差し自体が、外からは測りにくくなっています。

検索結果の中で完結してしまう流れについては、ゼロクリック検索が68%に|それでもホームページに人が来る理由にも書きました。士業の方はAI時代に士業の先生にこそ必要なSEO(LLMO)対策のほうが近いです。

自分のサイトが当てはまるかどうかは、去年書いた記事を1本開けば判断がつきます。自分の商売から出た具体が1つも入っていなければ、量産された記事と同じ扱いになります。そこに料金の話でも、断った事例でも、1つ書き足すところから始められます。

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パーソナルビジネスブレインズ・グループ代表。マーケティング支援事業(アタマーケ・ラボ)、起業支援事業(起業18フォーラム)など、多数の事業を展開中です。
About 新井 一
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