ネット集客の成功事例が少ない本当の理由とは?
近年、スモールビジネスで起業して成功した人の中に、ネット集客で成功した事例が殆どないのは一体なぜなのでしょうか?
起業ブームの下、資格を生かした士業、特技を生かしたコンサルタントやコーチなどの専門家ビジネスで起業する人が増えています。実際、起業スクールの成功事例集を見ると、たくさんの専門家が成功者としてリストアップされていますが、ネット集客で成功している人を見かけることは殆どありません。
そんな成功事例集に掲載されている起業家たちのスタートアップの多くは、既存顧客のフォローの延長から始まっています。以前の勤務先の顧客から仕事をもらって独立することが多いためです。このような形でスムーズな起業ができることは大変素晴らしいことで、すぐに成功事例になることができるため、起業スクール側から見れば理想のクライアントでもあります。
ただ問題はその先で、ネット集客ができていないが故に必ず壁にぶつかります。既存顧客がいつまで顧客でいてくれるのか? 新しい顧客を紹介してくれるのか? それが望めないのであれば、自分で新規クライアントを獲得できるのか? という『ネット集客ができていないが故の壁』です。
成功事例もネット集客をしていないと・・・
例えば、私の知り合いで、コミュニケーションの専門家として独立した男性がいます。彼は独立直後、セミナーを開催すれば即満員御礼の状態。唯一のネット集客だったFacebookにはイベント告知が次々とアップされていました。そして、セミナー後の記念撮影では、大勢の参加者に囲まれて楽しそうに笑っている彼の姿がいつも印象的でした。もちろん、彼が卒業した起業スクールには、彼の成功事例、談話がたくさん紹介されていました。
ところが、彼が独立して1年ほど経ったある日、そんな順調そのものに見えた彼が私を訪ねてきました。話を聞いてみると、連日満員に見えたセミナーは、実は単価3,000円以下のフロントエンドセミナーで、バックエンドへの誘導ができておらず、殆ど収益になっていないということでした。そして最近では、その3、000円セミナーの集客にも苦戦しているということを告白されました。成功事例として持ち上げられていた彼でしたが、現実は大変な状況にあることを知り、正直ショックでした。
私は、なぜ彼がそのような状況に陥ってしまったのか、すぐに答えがわかりました。彼はネット集客を軽視していました。ネット集客で成功していないが故に、わずか1年後に廃業寸前まで追い込まれてしまったのです。起業スクールのホームページで紹介されている彼の成功事例と誇らしげな笑顔の写真も、改めて見るととても複雑な気持ちになります。
ネット集客が要らないケースもあるが・・・
その彼は、「コミュニケーショントレーナー」という対消費者取引(BtoC)で独立をしたので、口コミ、紹介だけで集客を続けるには限界がありました。単発の仕事が多く単価も安めなため、数が必要になるからです。いわゆる企業間取引(BtoB)の取引であれば、ネットからの集客がなくとも、細々とした紹介が続けば食べていくことはできます。例えば、1件のクライアントから月十万円程度の売上が繰り返し見込めるのでしたら、3件もクライアントが維持できれば、事務所を維持することは十分に可能です。ですが、対消費者取引(BtoC)の場合は、単価が安いこともあり大量の紹介の連鎖が必要になります。
残念ながら多くの場合、紹介からの集客が継続できるのは、スタートアップ直後の一時的な期間だけです。もちろん、紹介がずっと続くパターンもあります。私の周りの成功事例では、女性税理士さんが独立された時がそうでした。その女性税理士さんは、とても社交的で笑顔が素敵な方です。きちんとしたマーケティング、特に重要であるターゲッティングを明確にして展開をされており、セミナーや講演会から次々とクライアントを獲得されています。商業出版もしているので、信用、知名度も高く、紹介が起こる下地が整っています。
彼女のような起業家の場合、ネット集客は必要ないのかも知れません。ですが、殆どの起業家は彼女のようにはいかないでしょう。実際に先に事例をご紹介した某コミュニケーションの専門家は、わずか1年で紹介集客は限界を迎えてしまいました。見込み客を刈りつくしてしまったのです。
また、仮にネット集客ができたところで、安価なセミナーに人をいくら集めても、その人たちをクライアントにできなければ生活は成り立ちません。ネット集客を成功させるには、「見込み客を集める」「育てる」「クライアントになってもらう」という3ステップが全て成功しないといけないのです。この困難さが、ネット集客の成功事例の数を極端に減らしてしまっているのでしょう。
ネット集客は、リアル集客の10倍難しい! それはつまり・・・
スモールビジネスの起業家には、ネット集客が必要です。特に、士業、コーチ、コンサルタントには、ネット+リアル集客の実践が必要です。それをしないと新規クライアントが獲得できないからです。新規クライアントを獲得するために時間を費やしていると、既存のクライアントに割く時間も減ってしまうため、経営がどんどん不安定になっていきます。
「ネット集客は、リアル集客の10倍難しい」と言われています。ですので、多くの起業家はネット集客に取り組みません。適当にホームページを作って、ブログを書いて終わりです。これほど重要な活動であるのに、本気で取り組まないのです。従って当然、成功事例は生まれません。
それにしても、ネット集客は本当にそんなに難しいのでしょうか? ネット集客には、決まった型があります。それを学べば早いのです。ネット集客の成功事例は少ないとはいえ、ゼロではありません。例えば、私が代表をしている起業18フォーラムは、新規会員を全てネットから集客しています。
ネットで集客ができるレベルの情報発信力、コンテンツ制作力、リスト収集力があれば、リアル(対面)での集客なんてとても簡単です。自分が知っている人、信頼関係ができた人に声をかければよいのですから、ネットだけでやるよりも10倍ラクだと言ってもよいくらいです。ネット集客の成功事例になれるまでインフラを作りこむことは、その後の集客を劇的に楽にしてくれるのです。
ネット集客の成功事例になることを目指そう!
ネットで集客ができるのなら、リアルでの集客は簡単です。ネット集客に必要な基礎知識は、こちらの無料レポートに書かれています。まずは、ネット集客のインフラを整えましょう。ネット集客ができるくらいの精度でビジネスモデル、情報発信を組み立てられたら成功は間違いありません。
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