ゼロクリック検索が68%に|それでもホームページに人が来る理由

クリックされない。それでも来る人がいる|ゼロクリック検索68%の読み方(店主がノートパソコンを見ている様子)

クリックされない。それでも来る人がいる|ゼロクリック検索68%の読み方(店主がノートパソコンを見ている様子)

「アクセス数が落ちてきたんですけど、何かあったのでしょうか?」というご相談を、ここ半年でずいぶんいただくようになりました。

調べてみると、たいてい順位は落ちていません。表示回数も減っていない。クリックだけが減っているんですね。

これはお客様のサイトの問題ではなく、検索そのものが変わってきているからです。数字が出てきましたので、見ていきます。

ゼロクリック検索って、何のことか?

検索したのに、どのサイトもクリックせずに終わってしまうこと。これをゼロクリック検索と言います。

検索結果の上にAIの概要が出て、それを読んで納得したら、そこで終わり。昔から「〇〇とは」のような調べものではありましたが、いまはこれがかなり広い範囲で起きています。

68%という数字が出ました

SparkToro のランド・フィッシュキン氏が、Google検索の約68%がゼロクリックで終わっていると発表しました。2年間で7.5ポイントの上昇で、これまでで最も速いペースだそうです。

あわせて出ている数字がこちらです。

  • AIによる概要が表示されるのは、全検索の20%以上
  • 表示された場合、クリック率は約60%低下
  • Googleからの1年間の流入シェアは8ポイント減少

さらに Google は、I/O 2026 で AIモードの月間ユーザーが10億人を超え、検索の数が四半期ごとに2倍以上に増えたと発表しています。この流れはまだ続きそうですね。

では、AIの概要に載せてもらえばいいのか?

そう思いますよね。ところが、これが思ったより難しいという調査が出ています。

アメリカのマーケティング企業ウォーカーサンズが、年間売上1億ドル以上の大企業828社を対象に、4,500万件以上の検索キーワードを調べました。

結果、100位以内に入っているキーワードが3万7,000個以上あるような会社でも、AIの概要に引用されたのは、そのうちわずか4.5%だったそうです。しかもこれは上位25%のサイトの話です。

広くキーワードを押さえていれば載る、というものではないわけですね。引用されるのは、そのテーマについて権威があると見なされていて、検索エンジンが読み取りやすい構造で、質問に直接答えているサイトだと言われています。

権威性は、小手先では作れません

権威性を高める話になると、たいてい同じことが出てきます。独自の情報を載せましょう。被リンクを集めましょう。著者情報を明確にしましょう。

もちろん、どれも効きます。ただ、それは手段の一つでしかありません。

SEOの世界で権威があるとされている方を思い浮かべてみてください。その人は、著者ページを作り込むことや被リンクを集めることを中心にやってきたでしょうか。おそらく違いますよね。情報を早く分かりやすく届け続けて、セミナーやカンファレンスに出て、その領域で目立つ場所に立った。権威性は後からついてきたという順番だと思います。

私たちのような小さな会社も同じです。手段から入るのではなく、自分がどの領域で名前を覚えてもらいたいのかを決めるほうが先ですね。

それでもSEOに投資する意味はあるのか?

ここが一番聞かれるところです。クリックされないなら、やる意味はあるのか。

AIも、検索エンジンの中身を見ています

AIの概要も、ChatGPTも、Geminiも、基本的には検索エンジンが持っているデータをもとに回答を作っています。つまり、検索エンジンに拾われていないサイトは、AIにも拾われません。

クリックされるためのSEOから、引用されるためのSEOに変わった、というほうが近いでしょうか。やめる理由にはなりません。

減らない検索があります

ゼロクリックが増えるのは、言葉の意味や物の定義を調べるような検索です。ここは正直、戻ってこないと思います。

一方で、こういう検索は減りません。

  • この会社をもっと詳しく知りたいから、公式サイトを見に行く
  • 色々調べたけれど、本当に正しいのか分からないから、元を確かめに行く
  • この人の話を聞きたいから、この人のサイトを見に行く

整体院でも士業でもコンサルタントでも、申し込む前には必ず「誰がやっているのか」を見に来ます。そこは変わっていません。

ChatGPTから来る人は、前より詳しい

ChatGPT経由でサイトに来る人が増えているという話も出ています。6月22日から広告が始まったこともあって、リンクの出し方を試している段階のようです。第三者のメディアではなく、サービスを提供している会社のリンクが選ばれるケースも見られるとのことでした。

ここで気をつけたいのが、AIの回答を読んでからサイトに来る人は、すでにひととおり調べ終わっているということです。

浅く広く書いてあるページでは、物足りません。「そんなことは知っている」で終わってしまいます。

ですから、サービスページを一度見直してください。おすすめのやり方は簡単で、お客様から実際によく聞かれる質問を書き出して、その答えをページに足すことです。営業やサポートの担当がいる会社なら、その人たちに聞くのが早いですね。

料金の説明も、幅を持たせすぎている場合は、もう少し細かく出したほうがいいです。「〇〇円〜」だけでは、比べようがありませんから。

6月のスパムアップデートで、判定が厳しくなりました

Googleが2026年6月24日にスパムアップデートを実施し、26日にロールアウトが完了しました。2日ほどで終わっています。

新しいルールが増えたわけではありません。スパムを見つける自動システム(スパムブレイン)の精度が大幅に上がったというのが今回の中身です。

あわせて公式ドキュメントも更新されました。気をつけたいのが次の2点です。

  • 違反を直しても、Googleのシステムが学習し直すまで数か月かかることがある
  • リンクスパムは例外で、効果が一度無効化されると、リンクを直しても順位は回復しない

回復しない、とGoogleが明言しているわけです。これは覚えておいてください。

中身がほとんど同じページを量産する、検索エンジンとユーザーに違うものを見せる。こういう小手先は、やらないほうがいいですね。もっとも最近は、そもそも効かなくなってきていますが。

で、私たちは何をすればいいのか

順位を上げることだけを見ていると、しんどくなります。見るところを少し変えてください。

よく聞かれる質問を、ページに足す

お問い合わせや電話で、同じことを何度も聞かれていませんか。それがそのまま、足りていない情報です。3つでいいので、今週書き出してみてください。

「誰がやっているのか」を分かるようにする

顔写真、経歴、実績、考え方。AIで下調べを済ませた人が最後に見に来るのは、ここです。会社概要のページが一行しかない、という状態は損をしています。

クリック数だけで判断しない

Search Console の表示回数が減っていないのにクリックが減っているなら、それは自分のせいではありません。表示回数、順位、問い合わせ数。この3つを並べて見てください。問い合わせが減っていないなら、慌てる必要はありません。

まとめ

ゼロクリックが68%になりました。調べて終わりの検索は、これからも増えていくと思います。

ただ、申し込む前に「誰がやっているのか」を確かめに来る動きは残ります。むしろ、AIで下調べを済ませた分だけ、来た人は詳しくなっています。

浅く広いページを増やすより、よく聞かれることに、ちゃんと答えているページを一枚ずつ作る。結局そこに戻ってきますね。

The following two tabs change content below.
パーソナルビジネスブレインズ・グループ代表。マーケティング支援事業(アタマーケ・ラボ)、起業支援事業(起業18フォーラム)など、多数の事業を展開中です。
About 新井 一
パーソナルビジネスブレインズ・グループ代表。マーケティング支援事業(アタマーケ・ラボ)、起業支援事業(起業18フォーラム)など、多数の事業を展開中です。